徳島県内有数のハウススダチの産地として知られる阿南市で今月上旬から収穫が始まり、農家が作業に追われている。JAアグリあなんによると、今季は冬場の日照時間が長かったため品質は上々で、例年並みの約170トンの出荷を見込んでいる。
同市では新野、桑野、山口、加茂谷地区の計47戸が約7・8ヘクタールで栽培している。
新野町重友には6戸がハウス26棟(約92アール)を設ける「スダチ団地」があり、4棟(約14アール)で栽培する甘利一朗さん(63)は毎日午前6時から作業を開始。妻志子さん(58)と次男敏章さん(35)と一緒に、直径約3・5センチに育った濃い緑の実をはさみで丁寧に摘み取り、約4時間の作業で約120キロを収穫している。
甘利さんは「香りも酸味も申し分ない出来栄え。多くの人に食べてもらいたい」と話している。
関東や関西の市場に出荷され、例年並みの1パック(8個入り)千~1200円で販売されている。収穫は4、5月が最盛期で、8月中旬まで続く。