JA徳島厚生連が運営する阿南医療センター(阿南市宝田町)で、5月の開院当初から医師不足の状態が続いていることが18日、分かった。医療施設の規模換算で52人が必要とされる医師数が9月1日時点で46・45人と、5人以上不足している。この日の市議会文教厚生委員会で、木本祥司保健センター所長が保岡好江氏(共産)の質問に答えた。

 市などによると、センターには22の診療科があり、センターは施設の設備を最大限生かした医療提供体制を整えるには52人の医師が必要としている。しかし、5月1日の開院時に確保できた常勤医は34人で、非常勤を合わせても44・25人だった。

 開院後に常勤医2人を新たに雇用したものの、既に1人は退職し「徳島市の病院に移った」(木本所長)としている。

 常勤医が確保できていない眼科では、開院以来、予約制となっているほか、医師が足りずに手術件数や入院患者の受け入れも抑制せざるを得ない状況が続いているという。

 市はこの日の文教厚生委で、医師確保が厳しい理由として「徳島大医学部の卒業生のうち、4割ぐらいしか県内に残る医師がいない」と述べた。

 しかし、昨年3月に公表された政府の医師・歯科医師・薬剤師調査(2016年時点)によると、人口10万人当たりの医師数は徳島県が315・9人と全国で最も多い。問題はその多くが徳島市周辺に集中していることにあり、徳島市以外の市や郡部では慢性的な医師不足になっている。

 阿南市は、医師確保を目的とした「市地域医療充実対策基金」の創設を目指し、積立金1億円を盛り込んだ19年度一般会計補正予算案と基金条例案を今議会に提案している。両案の審議が付託されている文教厚生委ではこの日、全会一致で可決された。