「前期は他チームの結果待ちで監督を胴上げできなかった。今回はホーム戦で巡ってきたチャンス。ファンの前で優勝を果たせてうれしい」。後期優勝の愛媛との決戦を制してつかんだ2年ぶり5度目の四国王者。牧野塁監督に続き、満面の笑みで宙に舞った。

 「1年間やってきたことを出し切れた方が勝つ」。1勝1敗で本拠地に戻っての最終決戦を前に話していた通り、1年がかりで取り組んだ機動力や、ここ一番での一打で競り勝った。

 2015年に鳴門渦潮高から内野手として入団したが、17年シーズン終了後に一度は退団。しかし、日本野球機構(NPB)入りへの思いを断ち切れず、18年後期途中に再び徳島のユニホームを着た。今季に全てを懸ける思いでオフや春季キャンプは野球漬けの日々を送った。前期は打率や盗塁でリーグトップクラスの成績を残して優勝に貢献し、最優秀選手(MVP)に選ばれた。

 そんな中、8月中旬に前任の主将の退団に伴い、新主将に指名された。一度は野球を離れながらはい上がってきた意志の強さや支えてくれる人たちへの感謝の気持ちなど、チームリーダーとしての心構えに首脳陣の信頼も厚い。

 セ・リーグを制した巨人で飛躍を遂げた増田大輝選手とは徳島で1年間共にプレーし、オフには一緒にトレーニングに励む仲。牟岐町出身の22歳は「NPBを目指すには今のステージでしっかり成績を残し、目立つ存在にならなければ」。独立リーグ日本一を決めるグランドチャンピオンシップ(10月5日開幕)も先頭に立って戦う覚悟だ。