再メッキ加工を施すため天体望遠鏡から取り外された反射鏡=阿南市那賀川町の市科学センター天文館

 阿南市科学センター(那賀川町)の天文館に設置されている四国最大の天体望遠鏡の劣化が進み、修繕のために口径113センチの反射鏡(主鏡)が取り外された。反射鏡の修繕は10年ぶりで、11月中には作業を終える。

 センターの望遠鏡はカセグレン式と呼ばれ、ドーナツ型をした凹面の主鏡が集めた星の光を凸面の副鏡(口径35センチ)に反射させて接眼レンズに集める。肉眼の2万6千倍の集光力があり、計算上は和歌山県に置いた500円玉が識別できるという。

 主鏡は、反射鏡製作の第一人者・苗村敬夫氏=滋賀県=が磨き上げた「苗村鏡」と呼ばれる高精度の逸品。重さが約1・3トンあり、苗村氏が手掛けた中で最大の作品となる。

 1999年の天文館開館後、2009年に修繕。10年がたって再び劣化が進み、反射率や解像度が半減していたため、25日にクレーンでつり上げて搬出した。

 24日に取り外した副鏡とともに京都市の望遠鏡メーカー「西村製作所」に運搬。アルミを蒸発させて表面に付着させる「蒸着」と呼ばれる手法で再メッキ加工を施す。事業費は500万円。