アレルギー症状の中で最も急激に発病して生命に関わる状態になるのがアナフィラキシーです。同時に血圧が低下する状態をアナフィラキシーショックと言います。対応を誤ると生命に関わる危険性があります。

 今月はアナフィラキシーについて考えてみました。

 小児のアナフィラキシーの原因は多くが食物アレルギーです。ハチ毒や医薬品が原因になることもあります。原因を知って、原因を回避することが最も大切な予防法です。

 アナフィラキシーの多くはIgE抗体を介した即時型アレルギー反応です。侵入したアレルゲンがマスト細胞表面にある特異的IgE受容体に結合すると細胞内に貯えられたヒスタミンなどの化学伝達物質が急激に放出されます。これをきっかけに他の化学伝達物質が次々に放出されることによってアナフィラキシーの症状が出現します。

 アナフィラキシーは化学伝達物質が作用する身体部位によって症状が、その量によって重症度が異なります。この時、血管透過性が亢進し、平滑筋が収縮、腺分泌促進などが起こりますから、皮膚では蕁麻疹や紅斑、呼吸器系では咳や鼻水から喘息発作や喉頭浮腫、呼吸困難などが現れます。消化器系に起こればのどの違和感から嘔気、嘔吐、腹痛などが、循環器系では頻脈、動悸、低血圧、ショックなどが、中枢神経系では不穏、頭痛、入眠、失禁、意識低下や消失が見られます。

 アナフィラキシーの特徴は急速に進行することです。ショックや呼吸困難、意識消失などの重症症状が発生すると生命に関わる危険性があります。初期に適切な対応をすることが重要です。