アナフィラキシーは生命に関わる重症のアレルギー疾患です。小児のアナフィラキシーの原因の多くは食物アレルギーです。原因食物の摂取に伴って症状が出始めると急速に症状が進行することが特徴です。経過観察を十分に行い、重症化の徴候が見られる場合にはその前に適切な処置を行います。

 アナフィラキシーの初発症状で最も多いのは蕁麻疹や紅斑などの皮膚・粘膜症状です。これだけで生命に関わることはありません。初期に皮膚では軽度のかゆみから数個の蕁麻疹、部分的な赤みなどが現れ、粘膜では目のかゆみ、口の中の違和感、唇の腫れ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりがあり、消化器では軽いお腹の痛みや吐き気が見られます。

 軽い症状だけでは進行するかどうかは分かりませんが、アナフィラキシーの既往がある場合には経過を十分に観察する必要があります。かゆみが強くなり、蕁麻疹や紅斑が全身に広がり、顔全体が腫れあがる場合には緊急処置が出来る体制を取ります。

 重症のアナフィラキシーでは全身症状として、ぐったり、意識もうろう、尿や便をもらす、脈を触れにくい、唇や爪が蒼白いなどショックを示す症状が現れます。呼吸器ではのどや胸が締め付けられる、声がかすれる、犬が吠えるような咳、息がしにくい、持続する強い咳込み、ゼーゼーするなど呼吸困難を示す症状となります。消化器では強いお腹の痛みを訴え、繰り返し吐き続けることになります。

 アナフィラキシーは症状が出現してから対応するのではなく、原因を知って、原因食物の除去を徹底して行うことが重要です。