1月21日から3月22日の2カ月間、香港-徳島阿波おどり空港間を往復した国際連続チャーター便の搭乗率は83・8%で、県が目標としていた搭乗率75%を上回った。徳島空港の新ターミナルを活用した初のチャーター便としては順調な滑り出しとなったが、海外との定期便については依然交渉中で、県は「この実績を一日も早い定期便就航につなげたい」としている。
チャーター便はキャセイドラゴン航空(香港)が運航し、香港の大手旅行会社EGLツアーズのツアー客延べ4414人が搭乗した。運航した34便のうち14便では搭乗率が90%を超え、100%も2便あった。香港-徳島間は2012年12月(4便、搭乗率74・6%)と13年7~8月(22便、80・8%)にも連続チャーター便が就航していたが、今回はいずれの搭乗率も上回った。
ツアーは、少なくとも1泊は県内の宿泊施設を利用し、四国や関西、中国地方を巡るコースに分かれる。県内では渦の道(鳴門市)や大歩危小歩危(三好市)といった観光地に足を運んだほか、イチゴ狩りなど季節感のある観光メニューも組み込まれた。
EGLツアーズによると、ツアー客は何度も日本を訪れているリピーターが多く、四国4県を巡るコースの人気が高かった。袁文英社長は「ぜひ、また徳島空港を使ったツアーを組みたい」と話す。
県は連続チャーター就航に対し、1便当たり35万円の運航費と1泊1人当たり5千円の宿泊費を助成している。県次世代交通課はチャーター便の誘致も引き続き行う。
2月9、12の両日に台湾-徳島空港間で2往復したチャーター便の搭乗率は86・7%で延べ628人が利用した。台湾から徳島を訪れるツアー便の搭乗率が98・3%、徳島から台湾を訪れるツアー便は75・1%だった。
県は、インバウンド(訪日外国人旅行者)誘致へ国際便を呼び込もうと18億円かけ徳島空港に新ターミナルを整備し、1月に運用を始めた。