軽量の木偶2体を制作した多田さん=徳島市川内町宮島本浦の工房

 人形師「2代目人形健」こと多田弘信さん(58)=徳島市川内町宮島本浦=が、唐津人形浄瑠璃保存会(佐賀県唐津市)の依頼を受け、子ども向けの軽量木偶2体を作った。保存会の人形浄瑠璃教室で学ぶ児童が、13日に唐津市で開かれる市民文化祭で披露する。

 多田さんが制作したのは高さ約110センチの「ひょっとこ」と「お福」。首や手足の部分に、断熱材などに使う発泡プラスチックを使った。塗料に水性ペンキ、着物は薄手の生地を選ぶなどして軽さを追求。重さを一般的な木偶(3、4キロ)の3分の1以下となる約950グラムに抑えた。

 唐津市民文化祭では市内の小学1~3年生6人が多田さんの木偶を遣い、坂本九さんのヒット曲「上を向いて歩こう」の三味線演奏に合わせて踊りを披露する。保存会の竹本鳴子会長(70)が「子どもでも扱いやすい木偶を作ってほしい」と多田さんに頼んだ。

 1カ月半ほどかけて完成させた多田さんは「目玉や指が動く仕掛けを省いたので、壊れてもすぐ接着できる。気軽に触れて人形浄瑠璃を好きになってほしい」。竹本会長は「2体を活用し、人形を遣う楽しさと協力し合う大切さを児童に伝えたい」と話している。