除幕式で披露された記念碑=阿南市新野町の新野小学校

 夏目雅子さん主演の映画「瀬戸内少年野球団」の撮影が行われた阿南市新野町の新野小学校に、市が映画を顕彰する記念碑を設置した。24日に除幕式があり、市職員や地元住民ら25人が完成を祝った。

 正面玄関付近に設置された記念碑(高さ約1・6、幅約1・1メートル、奥行き約20センチ)には教師と少年たちの野球を通じた交流を描いた映画の説明のほか、原作の阿久悠さん、監督の篠田正浩さん、出演者の夏目さんや郷ひろみさんらの名前が刻まれている。

 撮影は1984年4月6日、新野小・中学校(現新野小)のグラウンドで行われ、出演者やスタッフら約60人が訪れた。夏目さん演じる教師が率いる少年野球チームが隣町のチームと対戦する場面の撮影で、地元の子どもたちがエキストラで出演したり、新野小・中のPTA婦人部がおにぎりや豚汁を出演者らに振る舞ったりした。

 映画をリメークしたテレビドラマを見た元市職員で日本野球連盟参与の林省司さん(80)=同市津乃峰町長浜=が2016年11月に、碑の建立を市に要望した。制作費は約50万円。

 式では市職員や地元住民らが幕を下ろし、記念撮影した。当時の新野中PTA婦人部長の藤田重美さん(79)=同市新野町常政=は「地元の歴史を知ってもらうきっかけになってほしい」と話していた。