徳島県立農林水産総合技術支援センターは27日、沢田英司農業革新支援専門員(52)と中西友章課長補佐(52)が博士号を取得したと発表した。レンコンの病害対策やナシの害虫防除を研究テーマにした論文が評価された。
沢田専門員はレンコンの腐敗病対策で土壌の太陽熱消毒が有効なことを示すとともに、レンコンに被害を与える外来種のカメの生息状況と行動の特徴を明らかにした。中西課長補佐はナシ害虫のガである「ヒメボクトウ」の防除で、雄を呼び寄せる雌の性フェロモンを人工的に生成して活用する方法を編み出して紹介した。
論文を、沢田専門員は東京農工大大学院へ、中西課長補佐は千葉大大学院へそれぞれ1月に提出し、教授会での審査を経て認められた。
沢田専門員は「これを機に、イモやニンジンなど他の作物も研究し、仕事の幅を広げたい」、中西課長補佐は「論文執筆で協力を得た指導教授らとの人脈を今後の業務に生かしたい」と話した。