私が担当する自治体では、現職市長の逝去に伴う市長選に加え、県議補選、市議補選のトリプル選挙が10月下旬から始まります。「走っとる暇あるんか!」との声が聞こえてきそうですが、慌ただしい毎日を送る中で気分転換も必要。というわけで走りに行ってきます。

「93回 大坂峠ラン」の参加ランナー=板野町歴史文化公園


 フルマラソンで好タイムを狙うためには、長い距離を走る練習が欠かせないと言われています。でも1人で20キロや30キロを走るのって難しくありません? 何のうしろめたさもなく途中で切り上げてしまうのは、私だけではないはずです。

30キロ走に出発。大坂峠に向かいます=板野町

 そんなときは「練習会」を活用してみてはいかかがでしょうか。

 10月6日、徳島走RUN会主催の「大坂峠ラン」に参加しました。簡単に説明しますと、板野町の歴史文化公園駐車場を出発し、阿讃山脈の大坂峠を越えます。香川県東かがわ市引田の国道沿いにあるコンビニ跡地で折り返した後、再び公園駐車場に戻る往復約30キロのコースです。

大坂峠の最頂部。木陰が多く、快適な練習環境です

 この日は約70人のランナーが集まりました。サブ3(フルマラソン3時間切り)、サブ3・5(3時間半切り)の好記録を持つランナーが多いのも特徴です。 自己紹介、準備体操をしてスタート。  走るスピードは自由なので、すぐに集団はばらけていきます。

 3度目の参加となる今回の目標は3時間以内。大坂峠は緩やかなアップダウンで交通量が少なく、練習には最適なコースです。最初は体力があるので上り坂もあまり苦でなく、ランナーの皆さんとしゃべったり、景色を眺めたりして心地よく進みました。

大坂峠から望む香川県東かがわ市引田。復路は当然、上り坂です

 そして標高200メートル超の峠最頂部からコンビニ跡地まではほぼ下り坂。少しスピードを出してタイムを稼ぎます。「帰りは上り坂やな…」という不安を抱きながら。跡地に着くと、往路の走行時間は1時間28分。予定通りです。

 さてここからが本番です。一転して峠最頂部までは7キロの上り坂。若干、足の疲労も感じてきました。「そろそろ弱音吐きましょうか?」と心の中の“リトル(矢)”が出番をうかがっています。

 でも今日は1人ではできない貴重な長距離走。ペースは落ちても歩かずに走り切ることが大切です。練習会の良いところは、参加したランナーと声を掛け合えることです。「ファイト!」「頑張りましょう」。たった一言二言ですが、苦悶の表情が和らぎ、気分も晴れやかになります。

 そんな数々の励ましをいただきながらラスト4キロ。やっぱり足がつりました。「練習不足というより追い込んだ成果」。そうつぶやいたのは、自分に甘い“リトル(矢)”です。当初の目標(3時間以内)は頭から消え、ゴール前の自動販売機でゴクリ。復路は1時間45分でした。でも走り切ったことに大満足。皆さんも充実した表情です。

3時間15分後、ようやく帰ってこれました=板野町歴史文化公園

 大坂峠ランは今回で93回目。2012年3月から原則毎月第1日曜日に開催され、口コミで参加者は増えてきました。距離は30キロだけではなく、約20キロの設定(10キロ付近で折り返し)で走る人もいます。ゴール後は自主解散なので、遅くなっても他の参加者に迷惑は掛かりません。

 主催する平尾幸雄さん(64)は「ランナー同士のコミュニケーションの場にもなりますね。これからも続けていきます」と笑顔で話しています。

 最後はノックアウト状態でしたが、練習会でなければこの距離は走らないし、ここまで頑張れなかったでしょう。まあ何より「あわラン」のネタができ、少しでも読者が増えてくれればなあ、との思いも。次回はもっと頑張ります。

 実は夕方から選挙取材でした。立候補者の皆さんもこれから一生懸命に奔走するでしょう。投開票は27日。仕事の峠はまだまだ先です。(矢)