試作機での藍収穫を見学する関係者=石井町の県農林水産総合技術支援センター

 徳島県が藍専用の収穫機を試作した。大豆用を改造した従来機より省力化や効率化が図れ、作業時間が半分程度になる見込み。2020年東京五輪・パラリンピックの大会エンブレムへの採用や日本遺産の認定で阿波藍が注目され、藍の需要増が見込まれる中、増産や新規就農者の支援に役立てるのが狙い。9日、生産者や藍関連団体の関係者らを対象に、石井町の県農林水産総合技術支援センターで説明会を開いた。

 試作機は、人が押さなくても畝に沿ってまっすぐ自立自走する機能を持ち、藍を地上8~10センチで刈り取っていく。駆動方式には比較的メンテナンスが容易な油圧式を採用。藍の茎をつかむ部分をゴムベルトから鉄製チェーンに変えて耐久性を上げ、部品交換コストも低減させた。

 県内の藍師や藍生産者の多くは、約30年前に開発された大豆収穫機を改造して使っている。しかし、生産が終了して新規に購入できず、修理部品も入手が難しくなっている。

 県の依頼で、ヤンマーアグリジャパン中四国支社(岡山県)が生産者の意見を取り入れて開発した。軽量化して20年度中の量産を目指す。価格は未定。

 県もうかるブランド推進課によると、県内の藍栽培面積は2012年度に14・1ヘクタール(生産者34戸)まで落ち込んだが、近年は増加に転じ19年度は17・8ヘクタール(55戸)となった。

 説明会には約30人が参加した。藍師の佐藤好昭さん(56)=上板町下六條=は「作業効率が上がり、増産に役立ちそうだ」と話した。