徳島市のそごう徳島店が2020年8月末で閉店するのを受け、徳島新聞の「あなたとともに~こちら特報班」にも、さまざまな声が寄せられた。「ショック」「やっぱり。でも寂しい」。慣れ親しんだ県内唯一の百貨店への愛着をつづるコメントが相次いだ。

 徳島市大松町のパート従業員女性(43)は「小学生の頃からの思い出がいっぱいあります。贈り物は、そごうの包装紙がお決まりでした」と振り返る。

 徳島市八万町出身で奈良県在住の主婦(29)は「小学校の卒業式の後、家族で食事に行ったのを覚えています。父がたまに、おいしいクロワッサンの店でお土産を買ってきてくれるのがうれしかった。県外の大学生時代、高速バスで帰るたび、そごうのマークが見えると『ああ徳島だ』とほっとしました。閉店は寂しい。もう一度行けたらいいなあ」。

 客足が遠のいた背景には、無料駐車場を備えた郊外店の台頭や、インターネット通販の普及が挙げられた。

 徳島市末広の自営業男性(33)は「スマートフォンで親指を動かすだけで、玄関先まで欲しい物が届きます。フリーマーケットのアプリでは捨て値のような価格で新品同様の物が手に入る時代に、わざわざ駐車料金を払ってまで買いに行く人の数を考えたら、百貨店の存在意義すら考えさせられます。便利の代償かもしれません」。

 徳島市北田宮の会社員女性(40)は「車社会の徳島で、郊外の商業施設に人が集まるのは仕方ない。駅前にデパートがあるのは他の地域では当たり前かもしれないけど、当てはまらない。徳島にふさわしい駅前構想が必要だと思う」とした。

 香川県からも反響があった。

 徳島大を卒業した東かがわ市の医療関係の男性(30)は「香川から(そごう徳島店に)行く人は多い。汽車で行くのを楽しみにしている高齢者もいます。マイカーで遠出ができない人の外出の機会が奪われるのは、残念でなりません。駅前に立地する数少ない百貨店です。買い物だけでなく、文化に触れる場でもあります。後継店が見つかるのを希望してやみません」とつづった。

 勝浦町の50代の女性は、無料駐車場の店やネット通販に客が流れるのはやむを得ないとしつつ、こう締めくくった。「徳島県民のシンボルである唯一のデパートそごうを守れなくて、本当にごめんなさい」。