JR四国は1日、大歩危―多度津間を走る新たな観光列車「四国まんなか千年ものがたり」の運行を開始した。吉野川の清流や渓谷、讃岐平野の風景を楽しめるのが特徴だ。
3両編成の列車は車両ごとに色が異なり、赤や緑、青などで季節の移ろいを表現した。内装は古民家を意識した木目調の落ち着いたたたずまい。徳島、香川両県の旬の食材を生かした料理も振る舞われる。
琴平駅(香川県琴平町)で下り列車、大歩危駅(三好市西祖谷山村)で上り列車の出発式が開かれた。大歩危駅では、JR四国の半井真司社長が「吉野川の渓谷をはじめ、景色が次々と変化する見応えある区間。遊山を気軽に楽しんでほしい」とあいさつし、テープカット。一日駅長に委嘱された地元の下名小学校児童の合図で出発した。
多度津発の下り列車で大歩危を訪れた愛媛県新居浜市の原田脩三さん(73)、明子さん(73)夫妻は「景色はもちろん、停車駅での地元のもてなしに感動した」と話した。
金曜から月曜を中心に1日1往復で運行する。