河野竜生さん

 鳴門高を卒業後、社会人野球のJFE西日本に入り、3年目でプロ野球の扉を押し開けた。新人選択会議(ドラフト会議)で日本ハムから念願の1位指名。「チームメートや職場の仲間ら大勢が支えてくれたおかげ」と感謝の言葉を口にした。

 鳴門高では夏の甲子園に3年連続で先発出場。3年生だった2016年は8強入りを果たす。プロ入りの夢はあったが、甲子園の強豪と対戦し「まだ力不足。もっと力を付けてから」と社会人野球の道を選んだ。

 三つ上の兄祐斗さん(24)の影響を受け、小学生のころに野球を始めた。球が速く、左投げとあって投手を任された。持ち味のマウンド度胸は父幸政さん(49)にたたき込まれた。「ストライクは取るんじゃない、奪うものだ」。父の言葉が今も胸の奥で響く。

 社会人では度胸に加え、精神面も成熟した。「力任せの速球で押すのではなく、試合全体の流れを読んでコントロールできるようになった」。昨秋の日本選手権では3試合27イニングで1失点。「あれからプロ行きの夢が現実味を帯びた」と自身も会心の投球だった。

 「プロで一日でも長く活躍できたら」と抱負を語る。目標の選手には元巨人の左腕杉内俊哉を挙げ、「テレビで見る試合は調子にかかわらず常に勝っていた。自分もチームを勝たせられる投手になりたい」。

 広島県福山市内の社員寮で1人暮らし。厚板部に勤務し、午前は事務仕事、午後はグラウンドで練習に打ち込む。休日、先輩と大好物の焼き肉を食べに行くのを楽しみにしている。21歳。