国の重要文化財に指定される徳善家住宅=三好市西祖谷山村徳善(三好市教委提供)

横浜市の神奈川県庁舎(同県提供)

 文化審議会は18日、徳島県三好市西祖谷山村徳善の徳善家住宅を国の重要文化財に指定するよう、萩生田光一文部科学相に答申した。山間地帯の近世豪農の発展を示す建物として評価した。近く答申通りに指定され、県内の重要文化財(建造物)は20件になる。

 徳善家住宅は木造平屋256平方メートルで、江戸時代末期の1866年に建てられた。住宅としては大型で全12部屋あり、接客の場として公式の「上座敷」と私的な「中座敷」を備える。棟の高さは約9メートルある。かやぶき屋根をトタンで覆うなどした以外は、建築当初の姿をとどめている。

 徳善家は中世山岳武士の家系で、近世には祖谷地方を治めた「祖谷八家」の一つだった。敷地内には、墓標の代わりに平石を置いた珍しい「伏せ墓」が残る。2014年に県の有形文化財に指定された。

 このほか文化審議会は、同市東祖谷釣井の木村家住宅隠居屋を重要文化財に追加指定するよう答申した。木村家住宅は主屋が1976年に重要文化財となっている。

 隠居屋は木造平屋56平方メートルで、18世紀後期の建築と推定される。主が隠居すると敷地内の別の建物に移り住んでいた、祖谷地方の習俗を伝える建物として価値が認められた。