阿南市で朗読と音楽ライブを披露する俳優の三上博史さん

 10月26日に朗読と音楽のライブを阿南市情報文化センターコスモホールで行う俳優の三上博史さんが、都内で徳島新聞のインタビューに応じた。阿波の民話や、徳島市出身の作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(97)の随筆を朗読するなど「徳島に根差したものをやる」と明かし「僕のファンだけでなく、地元のいろんな人が、何かを持って帰られる内容にしたい」と声を弾ませた。

 映画やテレビドラマで活躍している印象が強いが、以前から音楽と朗読に熱心に取り組んできた。「役者は自分を消し、他人になる仕事で、自ら光を発しない月。一方、音楽は自分で光を発する太陽の活動としてやってきた。朗読は伊勢神宮や熊野三山で古事記を読むようになり、面白いなと思った」と話す。

 徳島でのライブは、那賀町の拝宮農村舞台で、音楽や人形浄瑠璃のイベントを開いているミュージシャン越路よう子さん(元那賀町地域おこし協力隊員)から昨年6月、「見に来ないか」と誘われたのがきっかけだ。「その時はただ楽しむために行ったんだけど、自分でも何かできないかと思うようになって」。越路さんと話をするうち、初めて訪れた徳島での仕事が実現した。

 地方でのライブはこれまでも経験してきたが、今回の演目は徳島に徹底的にこだわるつもりでいる。「土地に残っている民話とか、寂聴さんの話とか、本当に徳島にカスタマイズした内容にしたい。音楽も、僕が朗読している間に、ピアノとギターによる『祖谷の粉ひき歌』が流れたりする」

 15歳の時、劇作家寺山修司に役者として見いだされただけに「僕の血は前衛」と断言する。今回の公演も「はみ出したものになる」。一方で、幅広い人たちに来てもらいたいとも考えている。「とんがった若い人たちや、おじいちゃん、おばあちゃん、お子さんも楽しめた方がいいなと思ってる。ただ、由紀さおりさんが子守歌を歌うみたいな感じにはならないけど」と笑顔を見せた。

 今回はホールでの公演だが「ゆくゆくは自然の中でやってみたい気がある」と語る。これからも徳島との縁が続きそうだ。 

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 開演は午後6時。入場料は3500円(全席指定・税込み、当日500円増)。問い合わせは、コスモホール<電0884(44)5000>徳島新聞社事業部<電088(655)7331>。