食物アレルギーの治療の基本は原因食物の除去です。アナフィラキシーなどの生命に危険が及ぶような症状を予防するためには除去食療法が有効です。この治療を行うにあたって注意すべきことがいくつかあります。

 まずアレルギーの原因食物を正確に診断することが大切です。治療原則は必要最小限の除去であることです。食べても症状が出ない場合や検査上の異常のみで必要以上の除去を長い期間行っていることがあります。このような場合にはもう一度診断が正しいかどうかを見直す必要があります。

 もちろん少量の摂取でも重篤な症状や非常に不愉快な症状が出現する場合には厳格な除去が求められます。子どもの安全を最優先に考えるべきです。

 食物除去が長期間に及ぶと必要栄養素の摂取が不足することも考えらます。原因となる食物の多くは卵白、牛乳、小麦など日常の生活に欠かせない食物が多く含まれます。これらの食物は高カロリーで良質のたんぱく質が含まれており、子どもの成長に重要な栄養素が手軽に摂取することが出来ます。これらを除去する場合には代替食品で同等のたんぱく質やカロリーを摂取する必要があります。

 さらにこれらの食品は家庭内での調理に欠かせない食品ですから家族の負担に対する配慮も必要となります。集団生活の中で除去食を行う場合には子どもの心理的な側面にも配慮が求められます。

 正確な食物アレルギーの診断は専門家による食物負荷試験が必要です。不安や思い込みから不必要な食物除去を行っている場合にはもう一度考えなおす必要があります。