高齢や病気で介護が必要になった犬猫を預かるペット用介護施設が11月1日、徳島市八万町弐丈にオープンする。一般のペットホテルで受け入れてもらえない老犬などの受け皿として、飼い主の負担を軽減する。介護を行うペットホテルは県内で初めて。
整備したのは介助犬と聴導犬を育成するNPO法人「補助犬とくしま」の杉井ひとみ理事長。「ペット介護ステーションジュエル」との名称で、2階建て延べ約100平方メートルの貸店舗を活用した。
杉井さんらぺット介護の専門資格を持つスタッフ3人が事前に飼い主と面談し、犬の健康状態や介護の必要度を確認。獣医師の承諾を得て受け入れる。健康な犬や猫、小動物も別室で預かる。基本料金は小型犬で1時間700円から(1泊は7千円から)。
杉井さんが開設を思いついたのは、友人から「知り合いが老犬をペットホテルに預けようとしたところ、全て断られた」と相談されたのがきっかけ。老犬を10日間預かり、投薬や床ずれ予防などの介護をした。
その際、老犬介護に悩む飼い主が多いのではないかと考え、1月にペット介護の資格を取得し、県に第1種動物取扱業として登録。とくしま産業振興機構と県から「とくしまわくわく創業支援補助金」を受けた。
3年後をめどに「老犬ホーム」の運営も計画しているという杉井さんは「介護で悩んでいる人や旅行、冠婚葬祭などで自宅を留守にする人は活用してほしい」と話している。 問い合わせは<電088(678)6786>。