定例会見で徳島市の対応を批判する飯泉知事=徳島県庁

 徳島市が新ホール事業の優先交渉権者を決めて公表したことに関し、飯泉嘉門知事は1日、定例記者会見で「県と市の協議は無期限停止にする」と表明した。建設予定の市文化センター跡地の県有地と市有地の交換契約前に、市が土地利用を前提に対応を進めていると問題視。県の意向や市議会の方向性に沿っていないとし、「約束事が破られた」と批判した。県と市の協議中断によって、2023年度に開館させるとした市の整備日程に影響が出る可能性がある。

 飯泉知事は「県議会からは土地利用を慎重に判断し、議会の意向も踏まえるよう求められている。このまま進めば(土地の)使用も認められない」と不快感をあらわにした。さらに、土地交換に関する県との合意を事業進展の条件とする市議会の付帯決議を踏まえ、「県議会、市議会の方向性まで打ち破るのなら、全体の7割を占める市有地だけで(ホールの整備を)やればいい」と突き放した。

 また、知事は「ホール候補地が徳島駅西や文化センター跡地など二転三転する中で、県としてこれまで支えてきた」と強調。「(徳島市を)支えてきた知事ってあほだと周囲から言われても否定できない。行政マンとして初の経験だ。(徳島市の遠藤彰良市長は)地方自治法を理解し、行政と議会の二元代表制を重く感じてほしい」と批判を続けた。

 協議再開の条件については「市が考えること。やめると言わず中断とし、蜘蛛の糸を残した。これが市政を支える部分だ」と述べた。

 県有地の無償貸与を確認していたとする市側の主張に対しては「議会の意向などにより情勢は変わる。無償貸与を絶対に約束できるものではない」と否定した。

 センター跡地の3分の1は県有地が占め、県と市は市有地との交換を前提に協議中だった。