高松自動車道のトンネルの上にこんもりと横たわるのは、鳴門市大津町の「大代古墳」。国指定史跡・鳴門板野古墳群の一つで、4世紀末に築かれた前方後円墳だ。

 鳴門インターチェンジから西へ800㍍。2000年の発掘調査で石棺がほぼ完全な形で見つかったほか、埴輪(はにわ)や勾玉(まがたま)などが数多く出土し、現地保存された。

 当初の計画通り山を切り崩していたら、失われていた貴重な歴史遺産。高速道と一体になって、古代と現代が共存する珍しい光景を残している。