徳島市を拠点に活動する市民グループ「Care For Tokushima(ケア・フォー・トクシマ)」が、日本と外国の言葉や文化などの違いを題材にした本「衝撃の異文化体験」(B5判、147ページ)を作った。多くの人に国際理解を深めてもらおうと、会員や県内在住の外国人のエピソードなどをまとめた。
会員9人のほか、米国、オーストラリアなど6カ国の外国人16人が執筆。「言葉のギャップ」と「食や文化のギャップ」の2部構成とした。
英語の否定疑問文による質問に「ノー(はい)」と言うべきところを「イエス(いいえ)」と答えてしまったエピソードを紹介。「r」と「l」など聞き分けが難しい発音の単語で意思疎通できなかったことなども取り上げている。
外国人の体験談では、子どもに「ぼく何歳?」と聞いたお年寄りを見て、自分の年齢を忘れたのかと誤解したことや、日本人が人前ではキスしないのに、温泉に入るときには裸になることに驚いたことなどがつづられている。
ケア・フォー・トクシマは1990年に発足。環境や平和について国際的な視点で考えようと、月1、2回、四国大で外国人のゲストと共に英語で議論している。その中で、文化の違いが要因となった失敗談などが多く寄せられたことから、まとめて紹介しようと出版を企画した。
300部作り、県内の主要図書館などに寄贈する。希望者には先着20人に無料で配る。曽良寛武(ひろむ)事務局長(72)=徳島市上八万町星河内、鶏卵生産業=は「文化や言葉の違いから誤解が生じることはよくあることだと広く知ってもらい、国際交流が少しでも円滑になれば」と話している。
問い合わせは曽良事務局長<電090(4785)5091>。
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