27年の歴史がある東みよし町中庄の民営プール「ドルフィンスイミングクラブ」がいったん閉鎖されたものの、地域住民の要望で運営主体を変えて再オープンすることになった。5月の再開に向けて元利用者ら20人余りが15日、施設の内壁をペンキで塗るなどのお色直しを始めた。
プールは1990年に大阪市の建設会社が開設。6レーンあり、一時は1日平均約350人が利用したが徐々に減った。2014年からは町商工会が建設会社から施設を借り、町から年600万円の補助を受けて運営していたが、施設の老朽化を理由に昨年9月、いったん閉鎖を決めた。
そこで地域住民らから再開を求める声が上がり、元利用者らが存続を求める署名約3300人分を集めて町などに提出。関係団体が存続できないか協議し、建設会社が修繕費の負担を申し出た。
これを受け、プールの元支配人らが今年2月、一般社団法人県西部水泳振興会を設立。建設会社から施設を借りて運営することになった。
6年前に水泳を始め、中学入学後はほぼ毎日通っていた三野中3年大浦優之介さん(14)は「ずっと続けていた水泳ができず、コーチや仲間にも会えなくなってさみしかった。復活はうれしい」と喜ぶ。振興会の松浦裕介代表理事は「子どもにとっては学校と家庭以外の大切な居場所で、大人にとっては自由にくつろげる社交の場。今後もずっと残していきたい」と話している。
お色直しは16日も行われる。22日に開所式があり、5月1日に再オープンする予定。