開院を前に内覧会が開かれた新しい県立海部病院=牟岐町中村

開院を前に内覧会が開かれた新しい県立海部病院=牟岐町中村

 津波に備え、高台移転して5月8日に開院する新しい県立海部病院(牟岐町中村)が15日、内覧会を開き、地域住民や県内の医師ら約550人が真新しい病室や診察室などを見学した。

 沿岸部の現病院から内陸約500メートルの高台(海抜15・6メートル)に建てられた新病院は鉄筋コンクリート6階建て延べ1万759平方メートルで、現病院の約2倍。病室は4、5階に4床部屋(33平方メートル)、個室(15平方メートル)合わせて110床分ある。病室の広さは旧病院の約1・5倍。結核など感染症患者用の病室も設けた。

 施設3階には地域医療研究センターを開設。若手医師の養成や医学生の研修を行うための研修室や宿泊部屋がある。

 病院と敷地内駐車場の屋上にヘリポートを整備。太陽光発電や自家発電装置も備えた。駐車場は183台分。総工費約60億円。

 坂東弘康院長は「災害に強く、医療スペースの広い快適な病院になった。多くの人に利用してもらいたい」と話した。