公演に向けて練習に励む団員=徳島市秋田町2の「アトリエくま」

 県内の老舗劇団「テアータ’80」が、演出家の死による解散の危機を乗り越え、1年ぶりの公演を16、17日に徳島市で行う。かつての仲間の急逝をきっかけに復帰した劇団OBが演出を手掛けた。繁華街に新しく設けた稽古場を舞台に、新たな一歩を踏み出す。

 劇団は1980年の発足。来年40周年を迎える県内演劇界の老舗で、団員は12人。昨年12月、演出家の今治秀雄さん(51)=阿南市見能林町=が病気のため急逝した。今治さんは上演作品選びや配役などの重要な役割を担っており、解散の危機に直面した。

 存続が危ぶまれていると知った劇団OBの石塚枯吟さん(46)=鳴門市大麻町板東、自営業=が、劇団の依頼を受けて約20年ぶりに復帰。稽古場だった徳島市北田宮の倉庫は今治さんの関係先だったため、秋田町2のリテラスビル5階を他の劇団と共同で借り、今年8月に稽古場「アトリエくま」を設けた。

 アトリエくまで上演するのは、ホテルの一室で繰り広げられる人間ドラマの3人芝居「ここだけの話」(高橋いさを作、上演時間40分)。団員は仕事を終えた夜に週3日、2時間ほど稽古。10日からは毎日集まり、本番に備えている。

 代表の千崎煽さん(58)=同市南昭和町6、販売員=は「来年の40周年に向け、団員一丸となって頑張ってきた。出演者とお客さんの一体感のある空間にしたい」と意欲を見せている。

 16日午後1時(満席)、午後4時、17日正午、午後3時、5時の計5回。入場料は前売り一般千円、大学生以下800円(当日は各200円増)。問い合わせは制作の西浦さん<電090(2895)6913>。