小沢正明さん

 好きな言葉は「謹厳実直」。着任会見で過去に携わった印象的な事件を問われると、「関わった事件の全てが印象に残っている。これというのはない」と、その言葉通りの人柄をにじませた。ややこわもてに映るものの、「性格は温厚。正義感の強さが仕事に生きている」と自己分析する。

 東京都江戸川区出身。少年時代に見た刑事ドラマの影響で、刑事司法に憧れを抱くようになった。早稲田大法学部に進学し、検察官を目指して司法試験に挑戦。「法曹三者で検察官が最も主体的に司法に関われると思った」と振り返る。

 検察の活動が国民の信頼を得るには「適正な科刑の実現が不可欠」と言う。検察官には容疑者と被害者から十分に話を聞き、真相解明に努める姿勢が求められるとも。「多くの事件に真剣に向き合う中で学んだ。部下にもしっかりと指導していきたい」

 検察官になって27年。検察を取り巻く環境は大きく変わった。2009年に裁判員制度が始まり、今年6月からは一部事件で取り調べの録音・録画が義務化された。「変化は時代の流れ。検察が不利になったわけではない」と強調する。

 趣味は旅行、ドライブ、読書など多彩。温泉巡りも好きで、大分地検時代には別府や湯布院の温泉を楽しんだ。四国での生活は松山市で暮らした司法修習生時代以来。徳島に来たのは初めてで、「秘湯が多いと聞いている」と笑顔を見せる。妻と高校生の長男を仙台市の自宅に残し、単身赴任。57歳。