映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』(公開中)のプロモーションで来日したリンダ・ハミルトン (C)ORICON NewS inc.

 「ターミネーター」シリーズのアイコン的存在であるサラ・コナーとT-800。1作目の『ターミネーター』(1984年※日本公開は翌85年)でサラ・コナーを演じたリンダ・ハミルトンは、その続編『ターミネーター2』(91年、以下『T2』)に出演したきり、その後の3本の映画、および1本のTVシリーズには関わっておらず、『T2』の正当な続編として製作された最新作『ターミネーター:ニュー・フェイト』(公開中)で28年ぶりのシリーズ復帰を果たした。

【動画】T-800&サラ・コナー キャラクター映像

 1作目のサラは大学生。未来から来た殺人マシーンのT-800型ターミネーター(アーノルド・シュワルツェネッガー)に狙われるが、撃退してジョンを授かった。2作目『T2』では、T-1000型ターミネーターから息子のジョンをT-800(同)とともに守りきり、核戦争を起こす人工知能(AI)「スカイネット」を誕生させたダイバーダイン社の研究を破壊させることにも成功。人類滅亡の危機は回避されかと思われた。ところが…。

 「確かにサイバーダイン社を破壊したけど、今度は別のAIが現れたわけで、サラに残されたのは、技術や未来、機械を憎む気持ちだけ。彼女は今回(『ニュー・フェイト』)もハッピーな状況にはいないわ。胸の内に抱えた怒りと喪失感は以前より大きくなっていて、過去のシリーズとは全く違う彼女になっているの」と語る。

 そんな物語にひかれ、20年以上経って、再び同じ役に取り組むことに興味を持ったという。「『ターミネーター2』の後、ただの人間が戦士へ変わる完璧な心の軌跡を演じたと感じていた。だからあの時点では何も新しいものを追加する能力もなしに、やり続けたいとも思わなかったの。でも、28年の間にサラは劇的に変わったからこそ、そこを探求できると感じたわ」。

 撮影は2018年5月に開始された。当時、リンダは61歳。劇中で、『ターミネーター2』の数年後、サラとジョン親子に起きたことを回想するシーンがあるが、そこはVFX(コンピュータで作られた映像と実際に撮影した映像と組み合わせたもの)で作られている。しかも、演じていたのはリンダではなく、年相応の代役だったそうだ。来日インタビュー時、そのシーンについて語ったリンダのことばが胸アツだった。

 「あの回想シーンは、私自身は全くかかわっていないの。でも、現場にはいました。撮影初日のことでした。代役の人には、もっと獰猛(どうもう)に、もっと激しく演じてほしいと思ったけど、私がどうこうできるものでもなかったわ。こうすればサラ・コナーになるのよ、と教えられるものではないもの。あまりにもどかしくて、自宅に帰って、目が腫れるくらい泣いてしまったの」。

 それほどまでにプライドを持ってサラ・コナーを演じてきた、ということ。『ニュー・フェイト』での彼女の演技はもちろんのこと、顔や手のシワからも、サラのバックストーリーが伝わってくるようだったことが改めて尊い。「本当の役者の仕事」を見せてくれている。

 そんなリンダのそばにいて、よく知っている人たちもリスペクトを惜しまない。ティム・ミラー監督は「ほかの映画で(サラを)演じた役者には気を悪くしないでほしいが、私にとってのサラ・コナーは、リンダ・ハミルトン以外にはいない」と公にコメント。

 35年来の友人でもあるシュワルツェネッガーも、来日会見時にこう言い切った。「これはあまり言いたくないのですが、本シリーズで彼女はあまりにも重要な資産となっていますので、過去のターミネーター作品に彼女がすべて出ていなかったことは間違いだと思います」。


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