「神山創造学」の初授業で、大南理事長(左端)の話を聞く生徒=神山町の城西高校神山分校

「神山創造学」の初授業で、大南理事長(左端)の話を聞く生徒=神山町の城西高校神山分校

 城西高校神山分校(神山町)が本年度、新科目「神山創造学」を創設した。聞き取り調査やフィールドワークを通して町の課題に向き合い、住民らと共に解決方法を探る。

 受講するのは造園土木科と生活科の全1年生計30人。2年間のカリキュラムで、本年度は毎週水曜に各科で1時間設けられている。

 町内で活動するNPO法人のメンバーやサテライトオフィスで働く社員らを講師に招き、今後のまちづくりについて考える。将来的には、農産物の栽培や造園技術を生かし、官民などが進めている地産地食の推進事業「フードハブ・プロジェクト」や、子育て世代向け集合住宅の整備などに携わる。

 初日の19日は、NPO法人グリーンバレーの大南信也理事長、神山つなぐ公社の杼谷(とちたに)学代表理事が町の現状を紹介。芸術家や起業家の誘致などを通して移住者が増えていることを説明し「人は可能性を感じるところに集まる」と話した。

 徳島市から通学している平橋麻菜さん(15)は「これまで神山のことを知らなかったけれど、面白さを感じた。みんなで力を合わせてすてきな神山にしていきたい」と力を込めた。