阿南市の那賀川で稚アユの遡上(そじょう)が本格化し、急流に銀鱗(ぎんりん)が躍っている。
同市上大野町の那賀川北岸堰(ぜき)の魚道周辺では、体長6~12センチの稚アユが群がり、長さ約20メートルにわたる魚道の段差を次々にジャンプしていく。アユは流れ落ちる水と激しくぶつかりながら、勢いよくさかのぼっている。
那賀川漁業協同組合によると遡上は例年と同じ3月中旬から始まり、5月中旬まで続く。吉井旭筆頭理事(57)は「水温も次第に上がり、遡上が活発になってきた。例年より数が多く、解禁日が楽しみだ」と期待を込めた。
県内のアユ漁は勝浦川など一部を除いて6月1日に解禁される。