24時間営業で成長、拡大を続けてきたコンビニエンスストアが、事業の変革を迫られている。

 ファミリーマートが来年3月から、フランチャイズ加盟店が営業時間を短縮するのを容認することを決めた。セブン―イレブンとローソンも一部の加盟店で、深夜帯を中心に時短営業を始めている。

 コンビニにとって24時間営業は、深夜には閉店するスーパーやドラッグストアと差別化を図り、成長を支えてきた強みだった。

 各社が軒並み時短営業の導入に踏み切るのは、働き方の見直しと人手不足が背景にある。時短営業が広がれば売り上げへの影響は小さくないが、時代の流れと受け止めるべきだろう。

 大阪のセブン―イレブン加盟店オーナーが2月、人手不足による自身の過酷な労働実態を訴えて独自に時短営業を決め、本部と対立したのがきっかけだった。社会的論争を呼び、経済産業省が各社に問題の是正を求めたため、そろって対策に乗り出した。

 コンビニは大手3社だけで全国に約5万店ある。公共料金の支払いや住民票の交付、各種チケットの発行といった役割のほか、現金自動預払機(ATM)も設置するなど、日常生活を支えるインフラとして欠かせない。

 半面、従業員確保の面では「取り扱い業務が複雑で忙しい割に時給が低い」などと敬遠される傾向が強まっている。時給を上げても応募は振るわず、加盟店オーナーの負担が大きくなっている。

 国の今夏調査では、休みが取りにくく、取れても週1日という加盟店オーナーが9割近くに上るというから、事態は深刻だ。

 コンビニ事業が曲がり角に差し掛かっているのは、収益面にも見て取れる。

 セブン―イレブンは7月の売上高が9年4カ月ぶりに前年を下回り、9月の店舗数は前月比で5年ぶりに減少した。加盟店が消耗しながら24時間営業を続けたとしても、収益が回復する保証はない。

 24時間営業のビジネスモデルを全国一律で当てはめるのは、もはや限界に来ていると言えよう。地域や加盟店の実情に合わせ、柔軟に運営する仕組みが求められる。

 コンビニの便利さに社会が依存している側面も否めない。現場からのSOSを受け、消費者も意識改革を迫られているといえよう。

 政府が働き方改革を推進する中で、大手コンビニが時短営業に踏み切った意味は大きい。ただ、時短営業によって人手不足が根本から解決するとは限らない。売り場に店員を配置せずスマートフォンで決済するなど、最新技術を使った人手不足解消策も必要となってくるだろう。

 健全な経営環境があって初めて、コンビニは地域のインフラとして安定的に機能し得る。加盟店オーナーの負担軽減へ、コンビニ各社はあらゆる方策を探ってもらいたい。