捕虜の子孫らの思いを伝えるパネルの数々=鳴門市大麻町の市ドイツ館

6月1日にベートーベン「第九」がアジアで初演されてから100年になるのを前に、徳島県鳴門市大麻町の市ドイツ館で29日、企画展「第九永遠(とわ)なり 鳴門初演100年―板東俘虜(ふりょ)収容所の記憶をたどって―」(市、県教委、徳島新聞社主催)が始まった。「バンドー」で生まれた友愛の精神を多くの人が継承していることを振り返る。4月29日まで。

徳島新聞社がドイツ人捕虜や収容所管理者の子孫ら約80人に取材し、2016年5月から連載している「第九永遠なり」の記事から子孫への取材部分を中心に抜粋し、再構成した。故人と子孫の写真を掲示し、子孫の思いをパネル25枚で伝える。記事に登場する手紙やスケッチの原画などの関連資料も展示している。

4月7日午後1時半から、連載を担当している藤長英之編集委員による記念講演がある。

企画展は午前9時半~午後5時(入館は同4時半まで)。入館料が必要。問い合わせは同館<電088(689)0099>。