発足30周年の記念パーティーに向け、練習に励む会員=徳島市の阿波観光ホテル・クリスタルチャペル

徳島市内を拠点に活動している「徳島童謡を歌う会」が、発足30周年を迎えた。歌の背景にも思いを巡らせながら歌い続け、会員同士の交流も深めてきた。4月からは郊外教室も開講する予定で、講師陣は「歌の輪をさらに広げたい」と張り切っている。

会は県内の歌唱サークルの草分け的存在で、「徳島の文化を進める会」の分科会の一つとして1988年3月に発足した。分かりやすい指導や気軽に参加できる雰囲気が好評で、当初81人だった会員は童謡ブームにも乗って増加。延べ会員数は1500人を超える。

会員の増加に伴って例会も増やし、現在は昼と夜、愛唱歌の3部がそれぞれ月1回、徳島市のヨンデンプラザ徳島などで活動。50~80代の女性を中心に、毎月80人程度が斉唱を楽しんでいる。

指導に当たっているのは音楽講師の内藤恵子さん(58)と村田奈津佳さん(45)。3部とも発声練習の後、ピアノ講師の下竹とも子さん(58)や山口真由美さん(63)の伴奏に合わせて季節の歌を中心に10曲ほどを歌う。

例会以外にも、童謡ゆかりの地を巡るバス遠足や各種イベントへの出演、慰問などを行っている。

会では30年の節目を記念し、より多くの人に参加してもらえるよう、新たに丈六、応神、入田の3町でも教室を開くことにした。6月には記念パーティーも催す。

発足3年目から指導している内藤さんは「童謡は誰でもすぐに歌える。子連れ参加も大歓迎。幅広い世代の人に来てもらい、世代を超えて歌い継いでいきたい」と話している。

新たに開く教室は▽丈六=毎月第1水曜の午前10時半から▽応神=第1月曜の午前10時半から▽入田=第2火曜の午前10時から―で、会場は各コミュニティセンター。参加費は1回500円。