市民公開講座「徳島大学病院循環器内科フォーラム」(同病院循環器内科主催、徳島新聞社共催)が23日、徳島市蔵本町3の徳島大大塚講堂であった。不整脈などの心臓の病気をテーマに、専門医が予防法や治療法について講演し、約600人が聞き入った。
公益財団法人心臓血管研究所(東京)の山下武志所長は、不整脈の一種の心房細動によりできた血栓が原因で起きる脳梗塞の予防薬を紹介した。「(以前からある)ワルファリンは服用量の調整が難しく、受診するたびに採血が必要。2011年以降に出てきた4種類の新薬は患者の手間は少ないが、薬代が高い」と指摘。主治医と相談して自分に合う薬を選び、飲み続けることが大切だとした。
徳島大学病院循環器内科の添木武准教授は、カテーテル(細い管)を心臓に挿入し、不整脈を発生させる部位を高周波で焼く治療法を説明。「再発率の高さが課題だが、身体的な負担は少ないので繰り返し治療すればいい」と強調した。
心臓の弁の動きが悪くなる大動脈弁狭窄(きょうさく)症に対して開胸せずにカテーテルを使って行う手術方法の解説や、最新のペースメーカーの紹介もあった。