全日本実業団対抗女子駅伝は24日、宮城県松島町文化観光交流館前から弘進ゴムアスリートパーク仙台までの6区間、42・195キロで行われ、2年連続7度目出場の大塚製薬は2時間21分20秒で昨年と同じ20位だった。日本郵政グループが2時間15分10秒で、3年ぶり2度目の優勝を果たした。ダイハツが5秒差で2位、3連覇を狙ったパナソニックは3位だった。
天満屋は4位で、五輪マラソン代表の前田穂南は3区で区間3位だった。5位のワコール、6位の三井住友海上、7位のデンソー、8位の豊田自動織機までが来年のシード権を獲得した。
▽成績①日本郵政グループ2時間15分10秒②ダイハツ2時間15分15秒③パナソニック2時間15分21秒④天満屋2時間15分38秒⑤ワコール2時間16分7秒⑥三井住友海上2時間16分14秒⑦デンソー2時間16分31秒⑧豊田自動織機2時間16分34秒⑨積水化学2時間17分37秒⑩エディオン2時間17分38秒⑪第一生命2時間17分44秒⑫資生堂2時間17分48秒⑬ヤマダ電機2時間18分8秒⑭九電工2時間18分54秒⑮京セラ2時間19分21秒⑯ユニバーサル2時間19分32秒⑰日立2時間20分36秒⑱ルートインホテルズ2時間21分6秒⑲肥後銀行2時間21分10秒⑳大塚製薬2時間21分20秒㉑スターツ2時間23分10秒㉒ユニクロ2時間23分20秒
◇区間1位と大塚製薬勢の成績 (()の数字は大塚製薬の通過順位)
▽1区(7キロ)①廣中璃梨佳(日本郵政グループ)21分32秒=区間新⑭福良郁美(大塚製薬)22分38秒▽2区(3・9キロ)①山ノ内みなみ(京セラ)12分6秒⒂⑮伊藤舞(大塚製薬)12分40秒▽3区(10・9キロ)①堀優花(パナソニック)34分36秒⒄⑲岡田唯(大塚製薬)36分49秒▽4区(3・6キロ)①ゼイトナ・フーサン(デンソー)10分58秒⒅㉑藪田裕衣(大塚製薬)12分15秒▽5区(10・0キロ)①三宅紗蘭(天満屋)32分33秒⒇㉒棚池穂乃香(大塚製薬)35分2秒▽6区(6・795キロ)①吉本ひかり(ダイハツ)21分7秒⒇⑪井上彩花(大塚製薬)21分56秒
[評]大塚製薬は一度も順位を上げることができなかった。1区福良は14位とまずまずの位置につけたが、2区伊藤は区間15位、3区岡田が同19位と精彩を欠き、17位まで順位を下げた。4区藪田、5区棚池は共に区間最下位と振るわず20位に後退。最終6区で井上が区間11位と健闘したものの、前を走るランナーを最後まで捉えることができなかった。
厳しいチーム事情反映 大塚製薬
エースを欠き、状態が万全ではない選手もいる厳しいチーム事情を反映した結果になった。レースが進むごとに順位を下げる苦しい展開が続いた大塚製薬。昨年と同じ20位で、成長の証しを示すことはできなかった。
10月の予選会で好走したエース横江が腰の痛みで欠場。直前に大幅なオーダー変更を余儀なくされたことが響いた。調子を落としている中で4区を担った藪田、最短4区から2番目に長い5区に回った棚池が共に区間最下位に沈んだのはその象徴だろう。藪田は「チームの足を引っ張らないようにと思ったけど」と言葉少なだった。
2年連続の20位にベテラン伊藤は「全然喜べない」としつつも「チームを引っ張る選手が育つなど良い面は増えている」と強調。岡田も「総合力は上がっている。全員がベストの状態なら8位内も狙える」と前向きだ。河野監督が「集団の中でよく粘った」と唯一評価した1区福良は「次につながる経験ができた」と手応えを口にした。
2012年、13年に2年連続で7位入賞の実績を持つ大塚製薬。再び輝きを取り戻すことはできるか。伊藤は「来年こそはベストのチーム状態で臨みたい」と再出発を誓った。