阿波踊りを楽しむ川内さん(左端)と侑子さん(右端)

 にぎやかなぞめきのリズムに合わせ、阿波踊りを楽しむプロランナーがいました。公務員として働きながら国内外の大会に参戦、好成績を収めて日本代表にも選出され…、もう誰だか分かりますね。4月にプロ転向した川内優輝さん(あいおいニッセイ同和損保)です。

 24日に徳島県吉野川市で開かれた恒例の「リバーサイド・ハーフマラソン」には、前々大会に続いて川内さんが招待選手で出場。さらに今回は妻で元実業団選手の侑子さんも参加し、夫婦でレースを盛り上げました。

 コースは鴨島運動場を発着点に、吉野川南岸堤防を東西に走る21キロ。私が5キロ地点を走っていると、折り返した川内さんとすれ違いました。テレビでよく見る真剣な表情を浮かべ、トップレベルの走りを披露。この地点で3キロ以上の差があり「同じ人間でもこんなに違うんだな」と身に染みて感じました。

 川内さんは大会新記録の1時間5分12秒でゴールしたようです。その時、私の過酷な旅はまだまだ中盤。レース後も川内さんは疲れた様子を見せず、記念撮影やサインなどファンとの交流に時間を割いていました。期待を裏切らない実直な性格です。

レース後、サインに応じる川内さん㊨

 そして大会から数時間後、市内のホテルでは川内さん夫婦のレセプションパーティーがあり、私もちゃっかりと参加。地元の踊り連「高越連」が登場し、徳島のおもてなしタイムです。すると「川内さん夫婦もどうぞ」と無茶ぶり(?)。切れ味鋭い踊りで会場を沸かせ、皆さん良い写真が撮れたようです。川内さん夫婦、ありがとうございました。

とくしまマラソンとよく似た吉野川堤防コース

 マラソンブームを受け、各自治体単位での大会開催が増えています。そのため参加ランナーを集めるには特色が求められます。一地方の大会に、実力と知名度のあるプロが出場することは大会の魅力を高め、市民ランナーの刺激にもなります。

 吉野川市リバーサイド・ハーフマラソンは来年、開催20回の記念大会です。当然、招待選手への期待が集まる川内さん。早速、水面下で要望を行っていた市職員さん。次回大会の募集要項を楽しみにしています。

 私の記録は1時間54分。計画では1キロ5分ペースと考えていました。沿道には知り合いが多く、気分は良かったのですが、10キロ以降は思ったより足が動かず。「見せ場がないよ。もう失速してるじゃん」と、心の中のリトル(矢)にも見捨てられた感がありました。

 でも、とくしまマラソンとよく似た環境のコースを走れたことで今の立ち位置が分かりました。これからは寒くて練習するのが億劫になり、年末年始に向けて仕事も忙しくなる時期。走らない言い訳が次々と浮かんできそうですが、川内さんのサインに書かれていた「現状打破」の言葉を噛みしめたいと思います。(矢)