試合後にタオルを振り、サポーターとホーム初勝利を喜ぶ選手たち=17日、鳴門ポカリスエットスタジアム

 徳島ヴォルティスの「勝利の儀式」が新しくなった。試合後のあいさつでチャント(応援歌)に合わせて選手がチームタオルを頭上で回し、ファン、サポーターと喜びを分かち合う。観客席との一体感を深める機会として定着するよう、選手は毎試合、勝利を誓っている。

 初めてタオルが舞ったのは、DF内田裕の豪快な一発で初勝利を収めた10日のアウェー大宮戦。「立ち向かえ戦士たち」。岩尾主将の音頭で始まったサポーターの歌声に合わせ、選手は観客席の前で思い思いにタオルを振った。17日のホーム千葉戦、21日のアウェー甲府戦でもサポーターと選手の歓喜の声が会場にこだました。

 開幕前、一部サポーターと選手側が話し合って企画した。昨季はゴール裏でサポーターが歌う「ジングルベル」に合わせ、勝利の立役者の選手が踊る内容だったが、会場全体を巻き込むパフォーマンスにしようと、DF大﨑が選手のタオル回しを提案したという。

 評判は上々だ。鳴門市の女性サポーターは「ゴール裏だけでなく、メインやバックスタンドの観客も一緒にタオルを振って勝利を祝える」と笑顔で話した。

 定番の光景になるには徳島の勝利が欠かせない。岩尾主将は「その歓喜の場面をたくさん用意するのが選手の仕事。毎試合、全力で戦いたい」と、改めて奮闘を誓った。