LEDライトで幻想的に浮かび上がる棚田=上勝町旭

 10月末にネパールへ出掛けた。首都カトマンズで行われるネワール族の収穫祭を兼ねた新年祭「ティハール」を撮影するためだ。

 別名「灯りの祭り」と呼ばれ、神を家に招く明かりが路上でともされる幻想的な祭りだ。ただ、近年はLED照明による電飾が街中で行われ、派手さが増している。熱の入れようはすさまじく、一昔前には住民が電飾を競うあまり周辺の停電を起こすほどだった。

 ネパールの人たちと同様、日本人も電飾が好きだ。寒風が吹き出すと、各地からイルミネーションやライトアップの便りが聞こえてくる。

 上勝町旭の棚田のライトアップに出掛けた。棚田のあぜを約2千本のLEDライトが照らし出し、30分ごとに青や黄色に色が変わる。

 全体が見下ろせる場所に立つと、棚田の輪郭が浮かび上がる。輝く巨木も相まって、田んぼであることを忘れさせる光景が広がる。

 山に囲われた場所であり、訪れた人は広い会場に散らばるのでとても静か。じっと見ていると、異空間に迷い込んだような錯覚を覚えるほどだ。

 今年はすでに終了しているため、1年待たないと見えない光景だが、これから県内各地で光のイベントが始まる。明かりを追って夜が忙しくなる。