赤十字社の歴史について話す川原准教授=徳島市の文化の森イベントホール

 日本赤十字社徳島県支部の創立130周年記念講演会(実行委など主催)が29日、徳島市の文化の森イベントホールであった。日本赤十字看護大(東京)の川原由佳里准教授が「災害と戦争の歴史にみる赤十字」と題して講演し、約100人が赤十字社の精神である「人道博愛の心」について学んだ。

 川原准教授は、赤十字社が「傷ついた兵士はもはや兵士ではない。敵味方なく救わなければならない」という考え方に基づき、欧州で設立された組織であることを説明。日本赤十字社も、火山の噴火や地震などの自然災害が起きた際に人命救助に尽力してきたほか、日清戦争や日露戦争では相手国の兵士も救護したとした。

 太平洋戦争では、徳島県から11人の看護婦が激戦地のビルマ(現ミャンマー)に派遣され、爆撃を受ける中で患者を救い続けたことを紹介。「現代でも本来の赤十字の活動を実現するためには、『人を助けたい』という一人の尊い行為が、組織として行動する時にも生かされる仕組みを作ることが大切」と訴えた。