徳島地裁

 肺がんを患った徳島県内の男性が抗がん剤治療を受けられずに死亡したのは、医師ががんの兆候を見逃して適切な診療や経過観察を怠ったためとして、男性の次女が阿南市の医院を運営する医療法人を相手取り、慰謝料など約100万円の損害賠償を求める訴訟を徳島地裁に起こしたことが3日、分かった。

 訴状によると、男性は2016年2月23日に背中の右側などの痛みを訴え、医院を受診。院長から「胆石がある」との説明を受け、鎮痛剤を処方された。3、4月の再受診でも対応は変わらず、5月に体調が悪化。小松島市の病院で検査したところ、肺がんと分かった。徳島市の病院で治療したものの、約半年後に亡くなった。

 男性は14年に肺がんを合併しやすいとされる間質性肺炎を患い、15年の血液検査で異常値が見られた。次女は「経過観察を適切に行っていれば早期発見できた可能性がある」と主張している。

 院長は「コメントできない」と話した。