徳島県内の4月の特殊詐欺被害は9件約979万円(前年同期7件1839万円)で、月別の被害件数が今年最多となったことが県警のまとめで分かった。

 捜査2課によると、内訳は架空請求詐欺が5件、還付金詐欺が2件、おれおれ詐欺と交際あっせん詐欺がそれぞれ1件だった。

 架空請求詐欺の被害者は40代1人、50代と70代が2人ずつ。いずれの事案も、サイト関係者を名乗る男に登録料や利用料を電話やメールで請求され、プリペイド式の電子マネーを購入し、番号を伝えて10万~180万円をだまし取られた。

 還付金詐欺の事案は2件とも同じ手口で、被害者はいずれも65歳以上の高齢者。市役所職員や銀行員を装った男から電話を受け、保険料の還付手続きをするよう求められ、指示通りにコンビニの現金自動預払機(ATM)を操作し、それぞれ約99万円を振り込んだ。

 おれおれ詐欺の被害者は80代女性で、警察官や銀行協会員をかたる男にキャッシュカードをだまし取られ、200万円を引き出された。

 交際あっせん詐欺の事案では50代男性が出会い系サイトの運営者を名乗る男に女性の紹介料名目で約538万円をだまし取られた。

 同課は「登録料が未納などとうたったメールや電話には絶対に応じず、県警の相談電話<♯9110>に連絡を」としている。