2013年にJ1昇格を決めた京都戦のスタンド。青一色のサポーターが埋め尽くした。14日のShonanBMWスタジアム平塚はどんな光景を見せるだろうか=東京の国立競技場

 歴史的な一戦が迫ってきた。徳島ヴォルティスが臨むJ1参入プレーオフ決定戦が14日に行われる。相手はJ1の湘南ベルマーレ。戦いの舞台は神奈川県平塚市のShonanBMWスタジアム平塚。県民の関心は高く、現地への応援バスツアーは10台(1台当たり定員40人)に上る。この数は、2013年にJ1入りを決めた京都戦(試合会場・国立競技場)の7台を上回り、応援バスツアーの台数としては過去最多。徳島から多くのサポーターが乗り込み、チームを後押しする。

 ツアーを企画するエアトラベル徳島(徳島市)によると、12月8日に鳴門ポカリスエットスタジアムであったプレーオフ2回戦の山形戦で、徳島ヴォルティスが勝利した後、応援バスツアーの募集をホームページに上げた。初日の申し込み状況を見ながらチケットやバスの手配を考えていた。13年の国立並みを予想していたところ、9日朝までに既にインターネットで300人近い申し込みがあった。バスやスタッフの確保などから募集人員を400人と決め、同日夕方までには全て埋まった。初めてアウェー観戦する人もいるという。

 応援バスツアーは、アウェー観戦の時に企画され、シーズン中は多くても4台くらいまでで対応できる。「13年の国立」は、J1入りをかけた大一番。当時のプレーオフは、J2の4~6位で勝ち抜けば、J1に昇格できた。今シーズンと同じシーズン4位だった徳島は、5位の千葉に引き分けて勝ち上がり、シーズン3位の京都と戦った。国立競技場には大勢のサポーターが詰め掛け、観客は2万3千人を超えた。試合は徳島が2対0で勝利し、四国初のJ1入りを決めた。

 今年のプレーオフは、13年より1試合多い。J2でのトーナメントを勝ち抜いた後、J1チームと戦い、勝たなければならない。しかも会場は、J1チームのホーム。条件は不利だが、アウェー席には、徳島からのサポーターに加え、関東圏の徳島出身者らが詰め掛けそうだ。応援バスツアーは試合前夜の13日午後10時半、沖洲マリンターミナルを出発し、徳島駅前などを経由して決戦の地・平塚市に向かう。