北井上西部土地改良区(徳島市国府町西黒田)のポンプ場の修繕工事を発注した見返りに、業者から現金330万円を受け取ったとして、県警捜査2課と徳島西署は6日、土地改良法違反(収賄)の疑いで改良区前理事長の鎌田穗積容疑者(72)=同市国府町西黒田、業務上横領罪で起訴=を再逮捕した。また、同法違反(贈賄)の疑いで、工事を受注した建設会社「永建」(同市)の社長ら2人を逮捕した。県警の調べに、3人とも「間違いない」と容疑を認めている。

 贈賄の疑いで逮捕されたのは▽「永建」社長山田宏一(57)=同市国府町芝原▽同社専務大田清一(46)=同市国府町日開=の両容疑者。改良区の関連団体・北井上西部環境保全協会を巡る業務上横領事件は、贈収賄事件に発展した。

 3容疑者の逮捕容疑は、鎌田容疑者は2015年2月末、改良区のポンプ場修繕工事の発注で便宜を図ったことに対する謝礼や、今後も同様の取り計らいを受けたいという趣旨と知りながら、山田容疑者の指示を受けた大田容疑者から徳島市内で現金200万円を受け取り、同時に130万円を無利子・無担保で借り受けたとしている。山田、大田両容疑者は共謀し、賄賂を贈ったとしている。

 捜査2課によると、ポンプ場は同市国府町芝原にある改良区の施設。修繕工事は、環境保全協会の事業として15年1月に約1100万円で永建に発注した。事業費は国や県などの交付金を充てている。

 鎌田容疑者は当時、改良区理事長として施設の維持管理のほか、協会の事業に助言や指導をする職務を担っていた。

 改良区関係者らによると、改良区と協会が行う工事の業者選定や発注などの業務は鎌田容疑者が一手に取り仕切っていた。15年までの数年間は、ほとんどの工事を永建が受注していた。

 県警は3月上旬、鎌田容疑者が協会の貯金口座から計670万円を着服したとする業務上横領事件の関係先として、同社を家宅捜索するなどして捜査を進めていた。

 法人登記などによると、永建は1992年に設立。改良区や協会の工事のほかにも、県や徳島市などの公共土木工事を数多く手掛けており、近年は年間2億~3億円程度の売り上げがあった。