移住者支援について意見を交わすサポーター=阿波市阿波町東原の移住交流支援センター

 阿波市観光協会が運営に関わっている市移住交流支援センターが、登録した市民ボランティアが市外からの移住者・移住希望者を支える取り組みを進めている。住まいや仕事の世話をするなどして、スムーズな移住や定住につなげるのが狙いで、昨年9月に始めて以来、3人の移住を支援した。県地方創生推進課によると、県内16市町村のセンターで、同様の登録制度を導入したのは初めて。

 市民を登録する「阿波市移住・定住サポーター」制度は昨年9月に運用を始めた。4月1日時点の登録サポーターは22人。移住者や移住希望者の要望や相談内容に合わせ、センターがサポーターを紹介している。

 サポーターが支援した3人は、いずれも市内に移住した。

 このうち、3月に愛媛県から移住した40代の女性は、介護の仕事をしたいという希望をセンターに伝えた。センターは、サポーターの1人で、介護に従事した経験がある檜美紀子さん(69)=同市阿波町北原=を紹介。女性は檜さんが以前勤めていた在宅介護事業所に就職できた。

 昨年9月からサポーターをしている檜さんは「移住して最初に経験する不便や苦労をなくしたいと思った。移住者の生活がうまくいっているのを見るとうれしい」と目を細めている。

 この他、2月に香川県から移住した人と4月に海陽町から移住した人は、サポーターの助言で住まいとして空き家を見つけることができたという。

 センターによると、移住者や移住希望者は、地域の情報が思うように得られずに不安を抱えていることが多い。移住したものの、仕事が見つからなかったり地域社会になじめなかったりして転出した世帯もあるという。

 このため地域の情報に詳しく、人脈も豊富な市民に相談役になってもらうことで、きめ細かく要望に対応しようと制度を設けた。センターは「サポーター同士の情報交換も進めたい」としている。

 市観光協会は14年度から、市と連携して移住相談業務を行うなどして運営に関わっている。センターを通した移住者の数は、2014、15両年がいずれも6人で、16年は21人と増えた。