開院した海部病院の待合室=牟岐町中村

 南海トラフ巨大地震の津波に備えて高台移転した県立海部病院(牟岐町中村)が8日、開院した。外来の受け付けが始まり、多くの地域住民らが訪れた。県南部の中核病院としての役割を担うともに災害時は医療拠点として運営する。

 午前8時半に開院し、内科や整形外科、脳神経外科など6科が診療を始めた。開院の影響による混雑や医療機器のトラブルはなかった。入院している母親の見舞いで訪れた奥村富久子さん(67)=海陽町宍喰浦、主婦=は「きれいな病院で快適そうだ。母も病室が広くなったと喜んでいた」と話していた。

 新しい海部病院は、牟岐港から約700メートル離れた海抜15・6メートルの高台に建てられた。鉄筋コンクリート6階建て延べ1万759平方メートルで、旧病院の約2倍の広さになっている。

 巨大地震発生時は、4階の入院患者を5階に集約。4階を災害負傷者用として運用し、計約220人の患者を受け入れる。事務局がある3階は災害対策本部として活用する。救急搬送や災害時に備えて、病院敷地内には二つのヘリポートを設けている。