今年のゴールデンウイーク(GW)期間中、徳島県内の主要観光施設の多くで人出が前年より増えたことが8日、県のまとめで分かった。おおむね天候に恵まれたのに加え、平日2日を休めば最長9連休とまとまった休暇が取りやすい曜日配列だったことなどが要因とみられる。

 ●人出

 4月29日~5月7日の県内20の施設・イベントの来場者は42万7018人で、15施設・イベントで増加し、1日平均の人出は6万6540人、前年比12・5%増となった。

 最も人出が多かったのは、徳島市中心部でのアニメの祭典「マチ★アソビ」で、3日間で8万2千人が訪れ、9・3%増となった。このほか、イベントや企画展の充実により、神山森林公園イルローザの森が前年比75・9%増、文化の森総合公園(徳島市)が54・5%増などだった。

 一方、貝の資料館・モラスコむぎ(牟岐町)はイベントの減少が響き、52・6%減の217人だった。

 ●公共交通機関

 JR四国によると、4月28日~5月7日の特急乗客数は、高徳線うずしおが10%増の2万3700人。瀬戸大橋線は9%増だった。

 空の便(4月28日~5月7日)は東京線で日本航空が2万3274人と18・7%増えた。昨年は欠航が4便あったが今年はゼロで利用率も高まった。全日空は航空機の大型化が貢献し、9・4%増の9132人となった。日本航空の福岡線は8・1%増の1066人だった。

 ●高速道路

 本州四国連絡高速道路と西日本高速道路四国支社によると、神戸淡路鳴門自動車道は4月28日~5月7日に5・4%増の43万827台が利用。4、5日は午後4時ごろから神戸方面に向かう上り線で最大45キロの渋滞が発生した。いずれも神戸市の舞子トンネル出口から淡路島の洲本インターチェンジ(IC)付近まで車が連なった。

 3日午前7時すぎから5時間以上にわたり交通事故の影響で、南あわじ市を先頭に板野IC付近まで最大20キロに及ぶ渋滞もあった。

 四国主要4区間の交通量は1日平均2万8600台で5・9%増。5キロを超える渋滞は13回発生し、県内は3日の高松自動車道・板野―鳴門間上り線の1回だった。

 ●交通事故

 県警のまとめによると、4月29日~5月7日の人身事故は昨年(4月29日~5月8日)に比べ31件減の32件。死者は昨年と同じ2人、けが人は43人減の35人だった。

 大型商業施設の開業を受けた県警の街頭活動などにより、徳島東署管内で事故件数が半減するなど、徳島市内での発生が減った。一方、三好署管内では自転車の男性が斜面に転落するなどし、2人が死亡している。