竹島神社の夏祭りで浜入れを行う若者たち。今年は担ぎ手不足で中止を決めた=2016年5月22日、海陽町宍喰浦の竹ケ島港

 海陽町宍喰浦の竹ケ島にある竹島神社の夏祭りの名物行事、暴れみこしの「浜入れ」が、今年は中止されることが分かった。仕事の都合や喪中で、担ぎ手となる地域の若者が集まらなかったのが理由。浜入れの中止は、2007~11年の5年間行われなかった時以来となる。竹ケ島の若者は減少しており、神社関係者らは対策を検討する。

 浜入れは、竹ケ島出身や在住者、島を母港とする漁船の漁師を合わせた青年14人がみこしを担ぎ、近くの海に飛び込んでみこしを清める。旧暦の4月16日に合わせて毎年行われており、豊漁や航海の安全を祈願する。少なくとも200年以上前の江戸時代から行われてきた。

 夏祭りは県内のトップであることに加え、豪快さが人気を集め、島外からも大勢の見物客が詰め掛ける。

 浜入れは、海の中でみこしを持ち上げるため体力が必要で、例年、20~30代の若者が中心に担っている。ただ今年は開催日が平日の11日で、仕事のため島に帰省できない若者が多かった。規則で担げない喪中の人もおり、30代以下で参加できる若者は3人程度しかいなかった。

 町住民人権課によると、4月末時点の竹ケ島の人口は148人。うち40歳未満は37人で島民の25%しかいない。島の人口は07年4月末の人口313人と比べると半分以下になっており、過疎化が進んでいる。

 浜入れは、05年や07~11年にも担ぎ手不足で中止になっている。神社の多田雅幸宮司(63)は「浜入れは年に一度の大切な神事。島全体が盛り上がる行事なだけに残念だ」と肩を落とす。

 神社総代を務める町議の島﨑勝弘さん(65)=同町宍喰浦、漁業=は「島の伝統行事を楽しみにしている人は多い。来年はできるように他の総代や宮司と対策を考えていきたい」と話している。

 11日の夏祭りでは、浜入れはないが、午後1時ごろから島民らがみこしを担いで島内の住宅街を練り歩く。神社近くの広場では餅投げもある。