三好市山城町平野の塩塚高原(1043メートル)で31日夜、2年ぶりに野焼きが行われた。県内外から約300人が詰め掛け、暗闇に映える鮮やかな炎に見入った。

午後6時20分ごろ、見物客がカメラを構える中、地元の住民グループ「ホタル会」と「いちょう会」の会員らが頂上付近の草木に着火。バチバチと音を立てながら炎は見物客の手前数メートルまで迫り、1時間半程度で約20ヘクタールを焼き尽くした。

愛媛県新居浜市から訪れた会社員菅秀臣さん(68)は「炎が蛇のように山肌をはい、壮大な光景だ」と笑顔だった。

野焼きは、ワラビやゼンマイなど山野草の生育を促すため、毎春行われている。昨年は雨天で中止されていた。