徳島県教委は、城北高校(徳島市)に2018年度、数学と理科教育に重点を置く「理数科学科」(仮称)を新設する。同市内の普通科高校の特色化を図るのが目的。徳島の産業活性化を担う人材の育成に向け、科学技術分野の知識や技術を伸ばし、大学の理系学部への進学を目指す。9日の県教委定例会で報告した。

 県教委によると、新設学科は1学年1クラスで、県内で唯一、物理、化学、生物、地学の理科4科目を全て必修とする。1~3年を通して週33、34時間ある授業時数のうち、理数系で平均14時間を学ぶことができる。

 県内の大学や企業のほか、ドイツ・ニーダーザクセン州にある同校の姉妹校リーゼ・マイトナー・ギムナジウムとの共同研究も実施し、情報通信技術(ICT)や防災、環境といった分野も学ぶ。

 このほか、22年度以降に高校で実施される次期学習指導要領を先取りして、討論やグループ学習を通じて深い学びを促す「アクティブ・ラーニング」を全教科に導入する。

 徳島市内の普通科高校では06年度、城南に応用数理科、徳島北に国際英語科が設置されている。城北は、サイエンス部が16年度の県科学技術大賞を受賞するなど理科分野で優れた実績を挙げていることなどから、理数科を設けることにした。

 18年度入試の生徒募集要項は7月下旬、募集定員は10月下旬に公表される。