研究発表会に臨む(左から)谷田さん、藤中さん、西さん、森﨑さん=三好市の池田高校

研究発表会に臨む(左から)谷田さん、藤中さん、西さん、森﨑さん=三好市の池田高校

 池田高校(三好市)の2年生4人が12日、大阪府吹田市の関西大で開かれる日本方言研究会(東広島市)の研究発表会で、三好市の方言を研究した成果を披露する。研究会によると、高校生の発表は非常に珍しい。4人は「徳島の方言に興味を持ってもらえるよう頑張りたい」と、準備に余念がない。

 研究発表会は年2回開催。方言学の発表の場としては国内最大規模で、150~200人が来場する。今回は大学教授ら約30人が発表する。

 池田高から参加するのは探究科の西涼花(さやか)さん、森﨑景子さん、藤中みさきさん、谷田美羽(みう)さん=いずれも(16)。「地域方言を題材とした高大連携による教育活動の実践」と題し、徳島大の村上敬一(けいいち)教授(地域言語学)と池田高教師2人と共に、質疑応答も含めて1時間の発表に臨む。

 池田高は昨年度、授業の一環で徳島大との共同研究をスタート。村上教授の指導を受けながら現2、3年生の希望者6人が三好市内の10~90代の約280人にアンケート調査を行い、年齢が下がるにつれて方言のうち「へらこい(ずるい)」「机をかいて(運んで)」などが使われなくなっていることを明らかにした。方言の使用例や英訳に絵を添えた辞典も作った。

 発表に向け、4人は放課後に予行演習をするなど準備を重ねている。リーダーの西さんは「アンケートを集計するうちに徐々に特徴が表れるのが面白かった。参考資料をもう一度熟読し、質問にもきちんと答えられるよう頑張りたい」と意気込んでいる。