リカルド・ロドリゲス監督

 アグレッシブなパスサッカーを貫き、J1参入プレーオフ決定戦(入れ替え戦)まで駒を進めた2019シーズン。念願のJ1昇格は逃したものの、選手たちは魅力あふれるプレーでファン・サポーターの心を熱くした。3季目の指揮を執ったリカルド・ロドリゲス監督に内容の濃かった今シーズンを振り返ってもらい、思いを聞いた。

 ―J1参入プレーオフに進み、最後の関門となったJ1湘南戦も負けなかったが、昇格には届かなかった。今シーズンの総括を。

 多くの選手がいなくなった中でJ1昇格にチャレンジし、残った選手と新加入選手で一つ一つ積み重ねていった。ぎりぎりのところで昇格を逃し非常に残念だが、成功に満ちたシーズンだった。

 ―リーグ戦は21勝10分け11敗(勝ち点73)の4位。勝ち数と勝ち点は徳島の過去最高成績となった。

 J2リーグで21勝するのは難しく、勝ち点73を積み上げられたのは素晴らしい。プレーオフも(1勝2分けで)勝負では負けていない。全ての試合で全員が力を尽くし、特にリーグ戦終盤は素晴らしい戦いをしてくれた。良い成績が続いても謙虚に臨めていた。

 ―シーズン序盤は勝ち切れず苦しんだ。

 最後のところで勝てない試合が続き、最適なやり方がなかなか見つからなかった。6月の福岡戦前後から自分たちのやりたいことが徐々に明確になり、それを互いにすり合わせていった。

 ―終盤は状況に応じて守備の形を変えるなどオプションが増え、失点も少なかった。

 練習でいろいろな選択肢を示し、選手が自ら判断できるようになった。簡単に失点しないようになった。

 ―夏の移籍期間に選手を流出させないことを「補強」と表現した通り、後半戦も同じメンバーで戦えた。

 夏に誰も移籍しなかったのは大きかった。一緒に積み重ねてきた選手こそが何よりも力だった。試合に出ていなかった選手も出たら力を発揮する。そうしたシーズンを送れた。

 ―チームのまとまりが良かった要因は。

 「(一体感を)大事にしていこう」とプレシーズンから取り組んだ。細かい課題は常に出てきたが、全員で解決してきた。チームには主将と3人の副主将、それ以外にもまとめてくれる選手たちがいる。「チームのために」と切磋琢磨する中で培われた。

 ―若手をはじめ、選手の成長も目立った。

 伸びしろのある選手、若手を獲得してきた成果だろう。彼らの力を伸ばし、試合で活躍してくれたらクラブの価値も上がる。

 ―J1昇格には何が足りないと感じたか。

 細部以外は本当に足りなかったところはない。プレーオフ決定戦ではワンチャンスをものにされてしまった。

 ―来季も徳島で指揮を執る。続投を決めた理由は。

 全員が夢や希望を持ち、J1に上がりたいとの思いがある。クラブの続けてほしいという思いも感じ取った。

 ―どんなチームを目指すのか。

 今いる選手を中心にそれぞれのポジションに必要な能力を持った選手をそろえていく。目指すのはこれまで通り攻撃的でインテンシティー(プレー強度)の高いサッカー。今季できたこと、できなかったことを分析し、さらに成長するために何ができるのかを見極めていく。

 ―サポーターの期待も大きい。

 サポーターが楽しみ、喜んでもらうために日々練習している。最終戦では傷つけてしまう瞬間があったと思う。来季はもっと喜んでいる姿を見たいし、一緒に祝えるようにしたい。